着物の帯は結んでしまうと一見同じような形に見えますが、実は下のような違いによりいくつかの種類があります。

  • 帯の形
  • 帯の素材
  • 帯の長さ

 

この種類の違いにより、着物との合わせ方が変わり使用できる場所も異なってくるのでしっかりと把握しておきたいものですね。

自分が出向いた先で

「よし!帯の格もばっちり合ってる」

と自信を持って着物を着るためにも、帯の種類について紹介したいと思います。

※格とは、そのものの値打ちによってできた段階・位・身分・等級などを表すものです。

帯の場合は、帯の「種類」「文様」「着物との組み合わせ」など様々な違いで格が変わってきます。

 
 

帯の種類は何がある?

着物にも礼装用や普段着用があるように、帯にも格の高い順に下のような種類があります。
 

  • 丸帯
  • 本袋帯
  • 袋帯
  • 名古屋帯(九寸帯)
  • 袋名古屋帯(八寸帯)
  • 半巾帯

 

着物の格に合わせた上手な帯を選べるようになるためも、まずは上記の帯の種類を順番に紹介します。

それぞれの帯の種類を紹介する際に、以下のことに注目して紹介します。

帯の形・長さ
帯の素材
合わせる着物の種類

 

丸帯とはどんな帯?

丸帯とは江戸時代中期に誕生した女帯で、最も格式の高い第一礼装用の帯として使われてきました。


 

帯の形・長さ 幅約68cm×長さ約4m36cm
帯の素材 錦織(にしきおり)や金襴(きんらん)緞子(どんず)など
合わせる着物の種類 婚礼衣裳や舞妓の衣裳

戦後に袋帯が考案されると徐々に姿を消し、現在は婚礼衣裳や舞妓の衣裳として使われています。
 
丸帯は、現在の袋帯の倍の横幅(約68cm)があり綾織の全通生地を二つ折り(半分)に仕立てます。

長さは袋帯とほぼ同じで、4m前後です。
 
京都などで下のような舞妓さんがしている丸帯を、見たことがあるのではないでしょうか。
舞妓さんの丸帯

本袋帯とはどんな帯?

表地と裏地が初めから一体になっていて、筒状に織られている帯のことです。
 

 
 

帯の形・長さ 幅約30cm×長さ約4m
帯の素材 佐賀錦(さがにしき)や唐織(からおり)など
合わせる着物の種類 留袖や訪問着など格の高い着物

戦前まで使われていた丸帯が、重くて使いにくいため変わりに考案されたのが本袋帯です。

昔は、袋帯と言えばこのように輪で織られる本袋帯が普通でしたが、高度な技術なため製造効率が悪く、現代はほとんど作れれていない貴重な帯です。

帯の幅は約30cm、長さが約4mで袋帯とほぼ同じ
で仕立て方をよく見ないと袋帯との違いが分かりません。

帯の素材は佐賀錦(さがにしき)や唐織(からおり)などがあります。
 
金銀糸が使われている礼装用の帯なので、留袖や訪問着など格の高い着物に合わせて使うと良いでしょう。

袋帯とはどんな帯?

本袋帯が工程に手間がかかるため、裏と表の生地を別々に織って、仕立てで二枚を縫い合わせるようになった帯です。

帯の形・長さ 幅約30cm×長さ約4m
帯の素材 西陣織や佐賀錦、紬やポリエステル
合わせる着物の種類 西陣織や佐賀錦は留袖や訪問着など
紬やポリエステルは小紋など

現代の袋帯は本袋帯ではなくこのタイプの帯が主流で、デザインも裏表を別々に選べる洒落ものとしてのカジュアルな袋帯もあります。
 
西陣織や佐賀錦糸などの銀糸の多い織物は、礼装用として留袖から訪問着や振袖に使うことができます。
 
紬やポリエステルでできた袋帯は小紋などの普段着用に使って、気軽に楽しめますね。

幅は約30cmで長さは約49cmなので、二重太鼓や変わり結びなど多様なアレンジ結びができる帯です。
 
 
以上のように袋帯には仕立ての違いや素材の違いの他にも、柄の付け方の違いから他にも様々な呼び方があります。

一言で袋帯と言っても、厳密には様々な種類があるのでより詳しく知りたい場合は下の記事を参考にしてみてください。


 
 

名古屋帯(九寸帯)とはどんな帯?

大正時代に名古屋で考案されたため、この名前が付いた帯で一般的に使用されるようになったのは昭和に入ってからのことです。
 
仕立ての方法は九寸名古屋帯は「名古屋仕立て」が定番ですが、他にも下のように様々な仕立ての方法があります。

9寸名古屋帯の仕立て方
 
 

帯の形・長さ 幅約30cm長さ約3m
帯の素材 織や染めなど
合わせる着物の種類 織り名古屋帯は、訪問着や付け下げなどから小紋や紬まで幅広い
染の名古屋帯は紬のどのカジュアルな着物

織り名古屋帯は、訪問着や付け下げなどから小紋や紬まで幅広い用途で使い回しができる万能帯なので一本持っておくととても便利な帯です。

染の名古屋帯は紬のどのカジュアルな着物と相性がばっちり合い、施されている文様などで合わせる着物を選んだりできます。

有職文様などを織りだした名古屋帯は江戸小紋や色無地などセミフォーマルに使用すると文様そのものの重厚感を演出できるので素敵です。
 

袋名古屋帯(八寸帯)とはどんな帯?

反物の状態で幅が8寸(仕立て上がりと同じ幅)なので八寸帯とも言われる帯です。


 

帯の形・長さ 幅約30cm長さ約3m
帯の素材 博多織や紬地
合わせる着物の種類 小紋や紬などの普段着

 
お太鼓になる部分(約1mくらい)だけを二重(袋状)にするために裏に折りかがります。
 
名古屋帯の仕立ての方法
 
素材は博多織や紬地などをよく見かけるカジュアル向きな帯です。

そのため、小紋や紬などの普段着に染め帯などでおしゃれ着として使用します。
 
 

半巾帯とはどんな帯?

四寸帯とも呼ばれ、袋帯や名古屋帯の幅8寸に対して半分の帯幅しかないので、半巾帯と呼ばれています。

帯の形・長さ 幅約15cm×長さ約3.5m
帯の素材 博多織や西陣織、ポリエステルなど
合わせる着物の種類 小紋や紬、浴衣など

幅が15cmで長さが3.5mの半巾帯は単衣の物と、裏表の別の生地を合わせたリバーシブルの物をよく見かけますね。

半巾帯と言えば博多織が思い浮かぶ場合があると思いますが、浴衣などに合わせて気軽に楽しむカジュアル用の帯です。
 
 
最近は下のような西陣織などで、ちょっとしたお出かけ着物にも合わせることができる半巾帯なども作られているので、使用用途も幅広くなってきています。
半巾帯のおしゃれ
 
 
以上が着物の帯の種類の紹介でした。

帯には「袋帯」「名古屋帯」「半巾帯」と大きく分けて3種類ありましたが、それぞれの形状の違いを分かりやすく見ると下のようになります。

帯の長さと幅
実際は仕立て方や生地の違いはありますが、この形状の違いを把握しておくと格の高さや種類の違いも分かりやすいのではないでしょうか。

昔から

「着物一枚に帯三枚」

と言われるほど、帯によって格が変えれたりコーディネートのアレンジができます。

帯の種類をしっかり把握して、上手に使いこなすことで着物生活の幅も広く楽しめると良いですね。